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切土・盛土体積から運搬台数を算定する5ステップ

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万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

目次

• 切土・盛土体積から運搬台数を算定する基本

• ステップ1 運搬対象となる土量を確定する

• ステップ2 土量変化率で運搬時の体積へ換算する

• ステップ3 車両1台当たりの実積載量を決める

• ステップ4 必要な延べ運搬台数を算定する

• ステップ5 工期から実際の配車台数を決める

• 切土を場外搬出する場合の計算例

• 盛土材を場外から搬入する場合の計算例

• 場内流用を含む切土・盛土の土量収支

• 重量制限と荷台容積を考慮する方法

• サイクルタイムを正確に設定する方法

• 運搬台数の計算で起こりやすいミス

• 運搬実績から残り台数を更新する方法

• 点群計測を運搬管理に活用する方法

• まとめ


切土・盛土体積から運搬台数を算定する基本

造成工事、道路工事、河川工事、宅地開発、構造物基礎工事などでは、切土・盛土の体積を計算した後、その土砂を何台の車両で運搬する必要があるかを算定します。運搬台数は、配車計画、工程表、搬出先との調整、積込機械の配置、交通誘導員の計画などに関係する重要な数量です。


切土・盛土体積から運搬台数を算定する際、計算した体積を車両の荷台容量で割るだけでは、実態に合わない結果になることがあります。設計図や点群から求めた切土量は、掘削前の地山状態で表されることが多い一方、車両に積み込む土砂は掘削後のほぐされた状態です。地山を掘削すると土粒子の間に空隙が増えるため、一般に見掛けの体積が大きくなります。


盛土についても、設計上の盛土量は締固め後の完成体積で示されることがあります。しかし、場外から搬入する土砂はほぐされた状態です。完成時に必要な盛土体積と、運搬時に必要な土砂体積は一致しません。締固めによる体積減少を考慮せずに台数を算定すると、工程後半で土砂が不足する可能性があります。


また、運搬台数という言葉には、延べ運搬台数と実配車台数という二つの意味があります。延べ運搬台数は、車両が積載して運行する回数の合計です。同じ車両が10回運搬した場合は、延べ10台として数えます。一方、実配車台数は、現場へ実際に投入する車両の台数です。


たとえば、合計1,000回の運搬が必要であっても、1台が1日に5回運搬し、施工日数を25日確保できるなら、計算上の実配車台数は8台です。延べ運搬台数と実配車台数を区別せずに計画すると、必要な車両数を大幅に多く見積もったり、反対に施工期間内に運搬を完了できなかったりします。


切土・盛土体積から運搬台数を算定する基本的な流れは、運搬対象土量の確定、運搬状態への体積換算、1台当たり実積載量の設定、延べ運搬台数の計算、工期を考慮した実配車台数の決定です。この5ステップを順番に進めることで、計算条件を整理しながら実務に使える運搬計画を作成できます。


ステップ1 運搬対象となる土量を確定する

最初に行うのは、切土・盛土体積のうち、実際に車両で運搬する土量の確定です。設計上の切土量がすべて場外搬出されるとは限りません。発生土の一部を現場内の盛土や埋戻しに流用する場合、場外へ運搬するのは流用後に残る土砂です。


反対に、設計上の盛土量がすべて場外から搬入されるとも限りません。現場内の切土を盛土材として使用できれば、場外から購入または調達する土砂量を減らせます。そのため、切土量と盛土量を別々に計算するだけでなく、土質や施工時期を考慮して場内流用できる量を整理することが重要です。


運搬対象土量を確定する際は、切土を場内流用土、場外搬出土、表土、仮置き土、処理が必要な土砂などに区分します。盛土については、場内流用で確保する量、場外から搬入する量、仮置き場から再運搬する量などに分けます。


切土量が5,000立方メートル、盛土量が3,000立方メートルであれば、単純な差は2,000立方メートルです。しかし、切土の全量が盛土材として利用できるとは限りません。切土のうち1,000立方メートルが表土や軟弱土で、盛土材として利用できない場合、流用可能な地山土量は4,000立方メートルです。


さらに、切土と盛土では体積の状態が異なる可能性があります。切土量が地山状態、盛土量が締固め後の状態であるなら、4,000立方メートルの切土を、そのまま3,000立方メートルの盛土へ充当できるとは断定できません。土量変化率を使って同じ状態にそろえてから比較する必要があります。


構造物の施工を伴う工事では、基礎掘削土、管路掘削土、側溝掘削土、路床掘削土なども確認します。これらの土砂を全体の切土量に含めている場合、別途計算した運搬量と重複しないように注意が必要です。


仮置き土の扱いも重要です。切土箇所から仮置き場へ運搬し、後日、仮置き場から盛土箇所へ再運搬する場合、土量としては同じ土砂ですが、車両による運搬作業は2回発生します。最終的な場外搬出量だけを見ていると、場内の再運搬に必要な台数が計画から漏れることがあります。


体積計算の対象範囲についても確認が必要です。施工範囲外を含めて計算していないか、既施工範囲を再び集計していないか、法面や小段を漏らしていないかを確認します。現況面と計画面の境界が異なる場合、端部に不自然な切土や盛土が発生することがあります。


施工前の体積を計算するときは、使用した現況地形、計画地形、計算範囲、基準日を記録します。施工途中に再計算する場合は、前回計測日から今回計測日までの変化量なのか、施工前からの累計変化量なのかを明確にします。この区分が曖昧だと、運搬済みの土量を再度計上する原因になります。


運搬対象土量を確定する段階では、単に一つの合計値を作るのではなく、土砂の発生場所、用途、運搬先、土量状態を対応させることが大切です。ここで整理した数量が、その後の土量変化率や車両条件を設定する基礎になります。


ステップ2 土量変化率で運搬時の体積へ換算する

運搬対象となる地山体積または締固め後体積を確定したら、車両へ積み込むほぐし状態の体積へ換算します。この換算に使用するのが土量変化率です。


土砂には、地山状態、ほぐし状態、締固め状態があります。地山状態は、掘削前の自然な状態です。ほぐし状態は、掘削によって土粒子のかみ合わせが崩れ、空隙が増えた状態です。締固め状態は、盛土として敷き均し、転圧した後の状態です。


地山体積からほぐし体積を求める基本的な考え方は、次のとおりです。


ほぐし土量=地山土量×ほぐし率


たとえば、場外搬出する地山土量が3,000立方メートルで、採用するほぐし率が1.20であれば、運搬時のほぐし土量は3,600立方メートルです。


3,000×1.20=3,600立方メートル


この場合、延べ運搬台数を計算するときに使用するのは、地山土量の3,000立方メートルではなく、ほぐし土量の3,600立方メートルです。地山土量をそのまま荷台容量で割ると、必要台数を少なく算定する可能性があります。


盛土材を場外から搬入する場合は、完成時に必要な締固め後体積から、運搬時のほぐし土量を逆算します。ほぐし状態から締固め状態への体積比率を使用する場合、基本的な考え方は次のとおりです。


必要ほぐし土量=必要締固め土量÷締固め後体積率


完成時に4,000立方メートルの盛土が必要で、ほぐし土を締め固めた後の体積比率が0.88であれば、必要なほぐし土量は約4,546立方メートルです。


4,000÷0.88=約4,545.5立方メートル


計算結果は、実際の管理単位に合わせて適切に丸めます。ただし、運搬台数を算定する際は不足を避けるため、最終的な台数を切り上げることが基本です。


土量変化率は、土質によって異なります。砂質土、粘性土、礫質土、岩塊を含む土砂などでは、掘削後の膨張や締固め後の収縮が同じではありません。同じ土質名であっても、含水状態、粒度、締固め方法、施工機械によって変化します。


特に降雨後の土砂は、体積だけでなく単位体積重量も変化します。含水量が増えると、荷台が満杯になる前に車両の重量上限へ達することがあります。体積換算だけでなく、後のステップで重量による積載制限も確認しなければなりません。


土量変化率は、一般的な参考値だけで確定せず、設計図書、土質調査、試験施工、類似工事の実績などを基に設定します。工事開始後に計量記録や実測体積が得られた場合は、当初の設定値と比較し、必要に応じて更新します。


たとえば、施工前の地山土量と実際に搬出した総重量が分かれば、土砂の単位体積重量を用いて搬出体積を推定できます。推定したほぐし体積を地山体積で割ることで、現場実績に基づくほぐし率を確認できます。


ただし、搬出重量から体積へ換算するときに使用する単位体積重量が不正確であれば、土量変化率も正しく求められません。複数台の計量結果や土質の変化を確認し、平均値だけでなくばらつきも把握することが大切です。


計算書には、「地山土量3,000立方メートル」「ほぐし率1.20」「運搬対象ほぐし土量3,600立方メートル」のように、土量状態と換算過程を明記します。「対象土量3,600立方メートル」とだけ記載すると、後から見た担当者が地山状態かほぐし状態かを判断できません。


土量状態を明確に区別することが、切土・盛土体積から運搬台数を正しく算定するための重要な前提です。


ステップ3 車両1台当たりの実積載量を決める

運搬時のほぐし土量を求めた後は、車両1台当たりに実際に積める土砂量を設定します。ここでは、車両の呼称や公称容量だけで判断しないことが重要です。


1台当たりの実積載量には、荷台容積による制限と積載重量による制限があります。土砂が軽ければ荷台容積が上限になり、含水量が多い土砂や密度の高い土砂では重量が上限になる場合があります。


荷台容積を基準とした実積載量は、次の考え方で求めます。


容積基準の実積載量=荷台有効容積×積載率


荷台有効容積が5.5立方メートルで、毎回安定して積載できる割合を0.90とする場合、容積基準の実積載量は4.95立方メートルです。


5.5×0.90=4.95立方メートル


積載率を設定する理由は、荷台の公称容積まで毎回正確に積めるとは限らないためです。土砂の形状、積込機械の操作、こぼれ防止、荷台への付着、岩塊による空隙などによって、実際の積載体積は変化します。


重量基準の積載可能体積は、次の考え方で求めます。


重量基準の実積載量=積載可能重量÷ほぐし土の単位体積重量


車両の積載可能重量が8トンで、ほぐし土の単位体積重量が1.60トン毎立方メートルであれば、重量基準の積載可能体積は5.0立方メートルです。


8÷1.60=5.0立方メートル


容積基準が4.95立方メートル、重量基準が5.0立方メートルであれば、小さい方の4.95立方メートルを実積載量として採用します。


一方、降雨などによって土砂の単位体積重量が1.80トン毎立方メートルになった場合、重量基準の積載可能体積は約4.44立方メートルです。


8÷1.80=約4.44立方メートル


この場合、荷台には容積上の余裕があっても、重量上限を超えないように4.44立方メートル以下で積載する必要があります。したがって、運搬台数の計算には4.44立方メートルを使用します。


実積載量は、容積基準と重量基準のうち小さい値を採用することが基本です。安全かつ継続的に運搬できる量を設定し、最大積載を前提にしすぎないようにします。


積込機械のバケット容量から実積載量を推定する場合も注意が必要です。バケットの公称容量と、実際にすくい取れる土砂量は必ずしも同じではありません。粘性土がバケットに付着する場合、岩塊が含まれて空隙が生じる場合、掘削面が狭く十分に充填できない場合などがあります。


積込回数だけで積載量を管理すると、実際の重量や体積にばらつきが生じます。施工初期に複数台を計量し、積込回数と積載重量の関係を確認すると、実態に合う積載量を設定しやすくなります。


計画段階では、1台当たりの最大積載量ではなく、通常の作業で安定して確保できる平均積載量を使用します。最大値を使うと、少し積載量が低下しただけで運搬回数が不足します。


車両ごとに荷台形状や積載可能重量が異なる場合は、すべての車両に同じ実積載量を適用しないことも重要です。異なる車両を混在させる場合は、車両区分ごとに実積載量と運搬回数を計算し、最後に合計します。


ステップ4 必要な延べ運搬台数を算定する

運搬対象となるほぐし土量と、車両1台当たりの実積載量が決まれば、必要な延べ運搬台数を算定できます。


基本式は次のとおりです。


延べ運搬台数=運搬対象ほぐし土量÷1台当たり実積載量


運搬対象ほぐし土量が3,600立方メートルで、1台当たり実積載量が4.8立方メートルであれば、延べ運搬台数は750台です。


3,600÷4.8=750台


計算結果が整数にならない場合は、原則として小数点以下を切り上げます。たとえば、計算結果が750.2台であれば、必要台数は751台です。残りの0.2台分の土砂を運ぶためにも、車両1回分の運行が必要だからです。


計画段階では、体積計算や積載量の変動を考慮し、一定の調整量を加える場合があります。調整後の運搬土量は、次のように求めます。


調整後運搬土量=算定ほぐし土量×調整係数


ほぐし土量が3,600立方メートルで、調整係数を1.05とする場合、計画上の運搬土量は3,780立方メートルです。


3,600×1.05=3,780立方メートル


1台当たりの実積載量が4.8立方メートルであれば、必要な延べ運搬台数は787.5台となり、切り上げて788台です。


3,780÷4.8=787.5台


調整係数は、根拠なく大きく設定すべきではありません。過大な調整を加えると、必要以上の車両を手配したり、受入先の容量を過大に確保したりする原因になります。反対に、計測誤差や土質変化の可能性が高い段階で余裕を全く設けないと、施工終盤に追加手配が必要になることがあります。


調整量を設定する場合は、体積計測の精度、地形の複雑さ、土質のばらつき、含水状態、設計変更の可能性などを考慮します。施工開始後は実績値に置き換え、残り台数を更新します。


運搬先が複数ある場合は、土砂区分と搬出先ごとに延べ運搬台数を計算します。たとえば、一般的な掘削土、表土、岩塊を含む土砂、含水量の多い土砂では、運搬先や1台当たりの積載量が異なる可能性があります。


すべての土砂を一つの平均値で計算すると、搬出先別の配車数を正しく決められません。各区分の台数を算定した後に合計すれば、総延べ運搬台数と搬出先別の台数を両方把握できます。


延べ運搬台数は、あくまで必要な運搬回数の総数です。この段階では、何台の車両を何日間投入するかは決まっていません。次のステップで、施工日数と1台当たりの日運搬回数を使って実配車台数を算定します。


ステップ5 工期から実際の配車台数を決める

延べ運搬台数を求めた後は、工期内に運搬を完了するための実配車台数を決めます。実配車台数の算定には、施工日数と1台当たりの日運搬回数が必要です。


基本的な考え方は次のとおりです。


実配車台数=延べ運搬台数÷施工日数÷1台当たりの日運搬回数


延べ運搬台数が800台、施工日数が20日、1台当たりの日運搬回数が5回であれば、必要な実配車台数は8台です。


800÷20÷5=8台


計算結果が8.2台であれば、施工能力を不足させないため、原則として9台へ切り上げます。


1台当たりの日運搬回数は、1日の作業時間を単純に往復時間で割って決めるのではなく、運搬サイクル全体を考慮します。運搬サイクルには、積込場所での待機、積込作業、積載確認、往路、運搬先での待機、荷下ろし、復路、現場入口での確認などが含まれます。


1サイクルの時間は次の考え方で整理できます。


1サイクル時間=積込待ち時間+積込時間+往路時間+荷下ろし待ち時間+荷下ろし時間+復路時間+その他の付帯時間


1日の実運搬可能時間が390分、1サイクル時間が75分であれば、理論上の運搬回数は5.2回です。しかし、毎日安定して実行できる回数としては5回を採用する方が安全です。


390÷75=5.2回


作業時間が8時間であっても、始業前点検、休憩、終業時の清掃、交通誘導、現場内の調整などがあるため、480分すべてを運搬に使えるとは限りません。実運搬可能時間を過大に見積もると、1台当たりの日運搬回数が実績を上回ります。


また、計算上必要な実配車台数をそのまま投入できるとは限りません。積込機械の処理能力、搬出入口の幅、待機場所、運搬先の受入能力などによって、同時に運用できる車両数に上限があります。


積込機械が1台で、1台分の積込に10分かかる場合、積込能力は1時間当たり最大6台程度です。車両を増やしても、積込場所で待機列が発生すればサイクルタイムが延び、1台当たりの日運搬回数が減少します。


運搬先の受入能力も確認します。現場から1日60台を搬出できても、運搬先が1日40台しか受け入れられない場合、20台分の処理が滞ります。搬出側、運搬経路、受入側のうち、最も能力が低い工程が全体の処理能力を決めます。


必要な実配車台数を算定した後は、積込機械の能力、道路条件、受入能力と整合しているか確認します。計算上必要な台数を投入できない場合は、施工日数の延長、作業時間の見直し、運搬先の分散、積込体制の改善などを検討します。


切土を場外搬出する場合の計算例

切土を場外搬出するケースを想定し、地山体積から延べ運搬台数と実配車台数を算定します。


施工前の現況面と計画面を比較した結果、切土量が4,500立方メートルと算定されたとします。このうち、場内の盛土や埋戻しへ流用できる地山土量が1,300立方メートル、表土として別管理する量が200立方メートルあるとします。


場外搬出の対象となる地山土量は、次のようになります。


4,500-1,300-200=3,000立方メートル


場外搬出対象の地山土量は3,000立方メートルです。


採用するほぐし率を1.20とすると、運搬時のほぐし土量は3,600立方メートルです。


3,000×1.20=3,600立方メートル


使用する車両の荷台有効容積が5.5立方メートル、積載率が0.90であれば、容積基準の実積載量は4.95立方メートルです。


5.5×0.90=4.95立方メートル


積載可能重量が8トン、ほぐし土の単位体積重量が1.60トン毎立方メートルであれば、重量基準の実積載量は5.0立方メートルです。


8÷1.60=5.0立方メートル


容積基準の4.95立方メートルと重量基準の5.0立方メートルを比較し、小さい方の4.95立方メートルを実積載量として採用します。


延べ運搬台数は、次のように算定します。


3,600÷4.95=約727.3台


小数点以下を切り上げるため、必要な延べ運搬台数は728台です。


施工日数を16日、1台当たりの日運搬回数を5回とすると、必要な実配車台数は次のようになります。


728÷16÷5=9.1台


計算上は10台の車両が必要です。


ただし、施工初期の実績で1台当たりの平均積載量が4.6立方メートルだった場合は、計画を見直す必要があります。3,600立方メートルを4.6立方メートルで割ると、必要な延べ運搬台数は約782.7台となり、切り上げて783台です。


3,600÷4.6=約782.7台


当初計画の728台より55台増えるため、実配車台数、施工日数、日運搬回数のいずれかを調整しなければなりません。このように、施工初期の平均積載量を確認し、早い段階で残り台数を再計算することが重要です。


盛土材を場外から搬入する場合の計算例

次に、場外から盛土材を搬入するケースを考えます。設計上の盛土体積は、一般に締固め後の完成状態を示すことがあるため、運搬時のほぐし土量へ換算します。


締固め後に必要な盛土体積を4,000立方メートルとします。場内切土から流用できる締固め後相当量が1,000立方メートルであれば、場外から確保する必要がある締固め後体積は3,000立方メートルです。


4,000-1,000=3,000立方メートル


ほぐし状態から締固め後への体積比率を0.88とすると、必要なほぐし土量は次のようになります。


3,000÷0.88=約3,409.1立方メートル


1台当たりの実積載量を4.8立方メートルとした場合、必要な延べ搬入台数は次のとおりです。


3,409.1÷4.8=約710.2台


小数点以下を切り上げ、必要な延べ搬入台数は711台です。


施工日数を18日、1台当たりの日運搬回数を4回とすると、実配車台数は次のようになります。


711÷18÷4=約9.88台


したがって、計算上は10台の車両が必要です。


盛土材の搬入では、運搬能力だけでなく、現場内の敷き均しと締固め能力も確認します。車両10台で1日に大量の土砂を搬入できても、敷き均し、含水調整、転圧、品質確認が追い付かなければ、未処理土が現場内に蓄積します。


1台当たり4.8立方メートル、1台当たり1日4回、車両10台であれば、1日の搬入量は192立方メートルです。


4.8×4×10=192立方メートル


盛土施工側の1日処理能力が150立方メートルであれば、毎日42立方メートルが未処理になります。仮置き場所を確保できない場合は、車両台数を減らすか、敷き均しや締固めの施工能力を高める必要があります。


盛土の計画では、運搬台数だけを最大化するのではなく、搬入、敷き均し、締固め、品質確認までを一つの工程として考えることが重要です。


場内流用を含む切土・盛土の土量収支

切土と盛土が同じ工事区域にある場合は、場内流用を考慮して場外搬出量と場外搬入量を算定します。場内流用を適切に計画できれば、運搬距離や場外運搬回数を抑えられる可能性があります。


ただし、切土量と盛土量をそのまま差し引くことはできません。切土が地山体積で、盛土が締固め後体積であれば、同じ土量状態へ換算して比較する必要があります。


地山切土量が5,000立方メートルで、盛土材として利用できる割合が80%であれば、流用候補となる地山土量は4,000立方メートルです。


5,000×0.80=4,000立方メートル


この地山土量が締固め後にどの程度の体積になるかを、現場条件に応じた変化率で換算します。仮に地山体積に対する締固め後体積の比率を0.90とする場合、流用可能な締固め後相当量は3,600立方メートルです。


4,000×0.90=3,600立方メートル


必要な盛土体積が4,200立方メートルであれば、場外から搬入する必要がある締固め後相当量は600立方メートルです。


4,200-3,600=600立方メートル


一方、切土のうち盛土へ利用できない1,000立方メートルは、表土として利用するか、場外搬出するか、別の用途へ回す必要があります。


流用土を一時的に仮置きする場合は、切土箇所から仮置き場までの運搬と、仮置き場から盛土箇所までの運搬を別々に計算します。同じ3,000立方メートルの土砂であっても、車両運搬が2回発生するなら、延べ運搬量は単純な最終土量の2倍近くになることがあります。


仮置き場で土砂が沈下したり、降雨によって含水状態が変わったりすると、再積込時の体積や重量も変化します。最初の運搬時に設定した実積載量を、そのまま再運搬へ適用できるとは限りません。


場内流用を含む計画では、土砂ごとに発生場所、仮置き場所、最終使用場所、土量状態、運搬回数を関連付けます。仮置き土を新しい発生土として追加計上すると、同じ土砂を二重に数える原因になります。


また、切土の発生時期と盛土の施工時期が一致するかも重要です。流用可能な土砂があっても、盛土開始まで長期間保管できない場合や、仮置き場所を確保できない場合は、場外搬出と場外搬入が別々に必要になることがあります。


土量収支は、体積上の過不足だけでなく、土質、施工時期、仮置き能力、場内運搬回数を含めて整理する必要があります。


重量制限と荷台容積を考慮する方法

車両1台当たりの積載量を決めるときは、荷台容積と積載重量の両方を確認します。どちらが制約になるかは、土砂の単位体積重量によって変わります。


乾燥して比較的軽い土砂では、荷台が容積上いっぱいになっても、重量上限に余裕がある場合があります。この場合は、荷台容積が実積載量を決めます。


一方、含水量の多い土砂や密度の高い土砂では、荷台が満杯になる前に重量上限へ達する場合があります。荷台容量だけを基準に運搬台数を計算すると、実際には想定量を積めず、必要台数が不足します。


荷台有効容積が5.0立方メートルで、土砂の単位体積重量が1.50トン毎立方メートルであれば、満載時の土砂重量は7.5トンです。


5.0×1.50=7.5トン


積載可能重量が8トンであれば、容積上限まで積むことが可能です。


しかし、単位体積重量が1.80トン毎立方メートルになると、5.0立方メートルの土砂重量は9.0トンです。


5.0×1.80=9.0トン


積載可能重量が8トンであれば、5.0立方メートルを積むことはできません。重量基準の積載可能体積は約4.44立方メートルです。


8÷1.80=約4.44立方メートル


同じ車両でも、土砂の状態によって1台当たり実積載量が変化することが分かります。


単位体積重量を設定する際は、土質名だけで固定しないようにします。降雨、乾燥、地下水、仮置き期間などによって含水状態が変わるためです。工事期間が長い場合は、施工時期ごとに重量を確認します。


計量結果を利用できる場合は、車両ごとの積載重量を記録し、平均値を確認します。ただし、重量から体積へ換算するには単位体積重量が必要です。換算値の根拠を残し、土砂の状態が変わった場合は見直します。


安全な積載を維持しながら運搬計画の精度を高めるには、体積管理と重量管理を分けず、相互に照合することが有効です。


サイクルタイムを正確に設定する方法

実配車台数を決める際、結果に大きく影響するのがサイクルタイムです。運搬距離が同じでも、積込待ちや荷下ろし待ちが長ければ、1台当たりの日運搬回数は減少します。


サイクルタイムを設定するときは、走行時間だけを使わず、運搬作業の開始から次の積込開始までを測定します。積込場所への進入、待機、積込、積載状態の確認、往路、運搬先での受付、待機、荷下ろし、復路、現場への再入場までを含めます。


運搬距離が短い場合でも、現場内道路が狭い、車両同士がすれ違えない、積込位置が頻繁に変わるといった条件があれば、サイクルタイムは長くなります。


場外運搬では、時間帯による交通量の変化も考慮します。朝夕の混雑時間帯と日中では、往復時間が異なる可能性があります。一日の平均だけでなく、時間帯別にサイクルタイムを確認すると、配車の偏りを減らせます。


運搬先での待機時間も重要です。受入場所に複数の工事から車両が集中すると、荷下ろしまで長時間待機することがあります。運搬先の受付時間、休憩時間、1日当たり受入可能台数などを事前に確認します。


サイクルタイムが90分、1日の実運搬可能時間が420分であれば、理論上は4.67回です。


420÷90=約4.67回


計画では、安定して実施できる4回を採用するか、運行条件を詳しく確認したうえで5回とするかを判断します。余裕のない5回を前提にすると、少しの待機時間で日計画を達成できなくなります。


施工初期には、複数台の出発時刻、到着時刻、積込完了時刻、荷下ろし完了時刻を記録し、平均サイクルタイムを求めます。極端に短い時間だけを基準にせず、通常時に継続できる値を使用します。


平均値とともに、サイクルタイムのばらつきも確認します。平均が80分でも、60分から120分まで大きく変動する場合は、同じ車両台数で安定した日運搬量を確保できない可能性があります。


サイクルタイムを短縮したい場合は、単純に走行速度を上げるのではなく、積込待ちの削減、車両の到着間隔の調整、待機場所の確保、受入時間の分散などを検討します。


運搬台数の計算で起こりやすいミス

運搬台数の計算では、数式そのものよりも、使用する土量や条件の取り違えによって大きな誤差が生じます。


代表的なミスは、地山体積をそのまま荷台容量で割ることです。掘削による膨張を考慮しなければ、場外搬出に必要な台数を少なく見積もる可能性があります。


盛土については、締固め後の完成体積をそのまま搬入車両の容量で割るミスがあります。締固め後に必要な体積を確保するには、完成体積より多いほぐし土量が必要になる場合があります。


場内流用土の二重計上にも注意が必要です。切土から仮置き場へ運搬した土砂と、仮置き場から盛土へ運搬した土砂を、それぞれ新しい土量として合計すると、土量収支が合わなくなります。土量としては同じ土砂で、運搬回数だけが増えていることを区別します。


車両の公称荷台容量を実積載量として使用することも、誤差の原因になります。実際には重量制限、積込時のばらつき、荷台への付着などによって、公称容量まで積めないことがあります。


計算結果の小数点以下を切り捨てるミスもあります。延べ運搬台数が500.1台であれば、500台では土砂が残ります。必要台数は501台です。


サイクルタイムに走行時間だけを使用するケースもあります。積込、待機、荷下ろし、受付などを含めなければ、1台当たりの日運搬回数を過大に見積もります。


施工日数についても、工程表上の日数をそのまま使用しないようにします。休日、受入先の休業日、天候による作業中止、他工種との調整日などを除いた実稼働日数を確認します。


体積計算範囲の重複や欠落も台数へ直接影響します。施工途中の計測では、前回までに搬出済みの範囲を再び残土量へ含めないようにします。累計体積と期間体積を区別し、計算基準日を明確にします。


調整係数を重複して適用するミスにも注意します。体積計算時に余裕を含め、さらに延べ運搬台数へ同じ割合の余裕を加えると、必要以上に大きな台数になります。調整をどの段階で適用したかを計算書に残します。


運搬実績から残り台数を更新する方法

施工開始前に算定した運搬台数は、施工期間中に実績値を使って更新します。土質、含水状態、平均積載量、サイクルタイムは、計画時の想定どおりになるとは限りません。


日々の管理では、運搬回数、車両区分、積載重量、発生場所、運搬先、積込時刻、荷下ろし時刻などを記録します。土砂区分が複数ある場合は、一般土、表土、岩塊を含む土砂などを分けます。


残り台数は、当初の計画延べ台数から実績台数を差し引くだけでは不十分な場合があります。実際の平均積載量が計画値と異なれば、残りの土量を運ぶために必要な台数も変化するためです。


残り台数は、次の考え方で更新します。


残り延べ運搬台数=最新の残りほぐし土量÷最新の平均実積載量


最新の残りほぐし土量が2,000立方メートル、実績に基づく平均積載量が4.6立方メートルであれば、残り延べ運搬台数は約434.8台です。小数点以下を切り上げて435台となります。


2,000÷4.6=約434.8台


計画時の積載量が5.0立方メートルであれば、当初の残り台数は400台でした。実績値へ更新すると35台増えるため、工程への影響を確認します。


サイクルタイムについても、実績値を使用します。計画時は1台当たり1日5回としていても、実績平均が4回であれば、同じ施工日数で完了するには実配車台数を増やす必要があります。


ただし、車両を増やす前に、運搬回数が減った原因を確認します。積込待ちが長い場合は、車両追加によってさらに待ち時間が増える可能性があります。積込能力、交通状況、受入側の待機時間などを分けて確認します。


週単位や一定土量の施工ごとに、計画土量、実績運搬量、残り土量、平均積載量、平均サイクルタイム、残り日数を整理します。これにより、工程遅延を早期に把握できます。


運搬記録と地形計測結果が一致しない場合は、場内移動、仮置き土の再運搬、換算係数、計算範囲などを確認します。車両記録では多く搬出しているのに地形変化が小さい場合、同じ土砂を複数回運搬している可能性や、重量から体積への換算条件が適切でない可能性があります。


実績値を定期的に反映することで、施工終盤に大量の追加運搬が判明するリスクを抑えられます。


点群計測を運搬管理に活用する方法

切土・盛土体積から運搬台数を算定する精度を高めるには、施工前後や施工途中の地形を適切に把握する必要があります。多数の標高点から地表面を作成できる点群計測は、施工範囲全体の変化を確認する方法の一つです。


施工前の点群から現況地形面を作成し、設計上の計画面と比較すれば、切土量と盛土量を算定できます。施工途中に再計測すれば、実際に掘削された体積や盛り立てられた体積を確認し、残り土量を更新できます。


ただし、点群を使用すれば自動的に正確な体積が得られるわけではありません。草木、重機、資材、車両、仮設設備などが点群に含まれている場合、それらを地盤として計算しないように処理する必要があります。


水たまりや軟弱地盤では、地表面を正確に取得できないことがあります。構造物の陰になる部分や急斜面では、点の不足によって不自然な地形面が作られる場合があります。取得範囲や点密度を確認し、必要に応じて補足計測を行います。


現況面と計画面を比較する際は、座標系、高さ基準、計算範囲を一致させます。高さ基準がずれていると、施工範囲全体に切土または盛土が発生したような結果になる可能性があります。


施工途中の体積計算では、比較する時点を明確にします。施工前と現在を比較すれば累計施工量が分かり、前回計測と現在を比較すれば期間内の施工量が分かります。両者を混同すると、運搬実績との照合が難しくなります。


計測結果は、運搬日報や計量記録と組み合わせて使用します。地形変化から求めた地山体積、運搬記録から求めたほぐし体積、計量結果から求めた重量を対応させれば、現場の土量変化率や平均積載量を検証できます。


たとえば、施工前後の計測から地山状態で1,000立方メートルを掘削したことが分かり、車両記録からほぐし状態で1,180立方メートルを搬出したと推定できれば、実績上のほぐし率は1.18です。


1,180÷1,000=1.18


当初計画でほぐし率を1.25としていた場合、残りの運搬台数を実績に合わせて見直せる可能性があります。ただし、場内仮置きや再運搬を含んでいないかを確認してから判断します。


LRTK Phoneを用いて施工範囲を継続的に計測し、取得した点群から切土・盛土体積を確認する運用を取り入れれば、計画土量と実績運搬量を比較しやすくなります。計測日、対象範囲、土量状態を統一して記録することが、継続的な運搬管理につながります。


まとめ

切土・盛土体積から運搬台数を算定する際は、最初に運搬対象となる土量を確定し、その土量が地山状態、ほぐし状態、締固め状態のどれに当たるかを明確にします。


場外搬出する切土では、地山体積をほぐし体積へ換算します。場外から搬入する盛土材では、必要な締固め後体積から運搬時のほぐし体積を逆算します。


車両1台当たりの実積載量は、荷台容積と積載重量の両方から確認します。容積基準と重量基準のうち、小さい値を採用することで、安全かつ実態に近い台数を算定できます。


運搬対象ほぐし土量を1台当たり実積載量で割れば、必要な延べ運搬台数を求められます。計算結果に小数点以下がある場合は、残土を発生させないため原則として切り上げます。


延べ運搬台数を施工日数と1台当たりの日運搬回数で割れば、必要な実配車台数を算定できます。ただし、積込機械、現場出入口、運搬経路、受入場所の処理能力が車両台数に対応できるかを確認する必要があります。


施工開始後は、実際の平均積載量、サイクルタイム、残り土量を使って計画を更新します。当初の延べ運搬台数から実績台数を引くだけでなく、最新の残り体積を再計測し、実績条件で残り台数を算定することが重要です。


切土・盛土体積の計算と運搬台数の管理を一体化することで、車両の不足や過剰手配、搬出先との調整ミス、工程終盤の土量不足を防ぎやすくなります。施工前後や施工途中の地形変化を効率よく確認する方法として、LRTK Phoneを活用した計測も検討できます。


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