top of page

88条申請は何日前までに着手?工期変更時の期限判断

タイマーアイコン.jpeg
この記事は平均7分30秒で読めます
万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

88条申請は、建設現場の安全計画に関わる重要な届出です。実務では「88条申請」と呼ばれることが多いものの、法令上は労働安全衛生法第88条に基づく「計画の届出」などとして扱われます。特に「88条申請 何日前」と検索する担当者が迷いやすいのは、すべての工事が一律に30日前ではないこと、工事や設備の種類によって14日前が基準になる場合があること、そして工期変更時にどの日を基準に期限を見直すかが分かりにくいことです。


工期変更時の判断を誤ると、工程表上は間に合っているように見えても、届出上は必要な事前期間を確保できていないという事態が起こります。この記事では、88条申請の基本的な期限、着手日の考え方、工期変更時に確認すべきポイントを、実務担当者向けに整理します。なお、対象工事や提出先、必要書類の扱いは工事内容や所轄窓口の運用によって異なる場合があるため、最終判断は最新の法令と管轄窓口の案内に照らして確認してください。


目次

88条申請は「何日前」だけで判断しない

30日前と14日前の違いを押さえる

期限計算の基準になる着手日とは

工期変更時に最初に確認すべきこと

工期を前倒しする場合の期限判断

工期を後ろ倒しする場合の期限判断

工程表だけが変わる場合の注意点

差し替えや再提出を検討すべきケース

休日を挟む場合の実務上の見方

期限遅れを防ぐための準備手順

まとめ:88条申請は現場記録と工程管理を早めに固める


88条申請は「何日前」だけで判断しない

88条申請で最初に押さえたいのは、「何日前までに出せばよいか」という期限だけを切り出して判断しないことです。検索では「88条申請 何日前」という形で調べられることが多いですが、実際の届出期限は、対象となる工事や設備、届出の種類、提出先、対象作業の開始内容によって変わります。


現場では、足場、型枠支保工、架設通路、一定の機械設備、一定規模以上の建設工事など、さまざまな場面で労働安全衛生法第88条に関係する届出が問題になります。しかし、これらをすべて同じ「88条申請」とひとまとめにしてしまうと、30日前で見るべきなのか、14日前で見るべきなのか、そもそも届出対象なのかという判断を誤りやすくなります。


また、88条申請は許可を得るための手続というより、一定の危険性がある工事や設備について、事前に計画を届け出る制度です。提出すれば終わりというものではなく、提出した内容と実際の施工計画が整合していることが重要です。そのため、提出後に工期や施工方法が変わった場合には、単に「もう提出済みだから問題ない」と考えるのではなく、届け出た計画と現場の実態にずれが生じていないかを確認する必要があります。


実務で特に多いのは、着工日が近づいてから工程が前倒しになったり、仮設計画が変更になったり、当初予定していなかった範囲まで足場や支保工を拡張したりするケースです。このような変更は、単なる日付変更に見えても、届出の期限や内容に影響することがあります。したがって、88条申請の期限判断では、「何日前か」「どの作業の開始日か」「届出内容に変更があるか」をセットで見ることが大切です。


「88条申請は何日前までに着手すればよいか」という問いに対しては、まず表現を整理する必要があります。期限の基準は、原則として「届出対象となる工事や仕事を開始する日」です。つまり、何日前までに工事へ着手するかではなく、対象作業に着手する日の何日前までに届出を済ませるべきかを考えます。この違いを理解しておくと、工期変更時の判断が整理しやすくなります。


30日前と14日前の違いを押さえる

88条申請でよく混同されるのが、30日前の届出と14日前の届出です。一般に、一定の建設物、機械等の設置、移転、主要構造部分の変更などに関する届出では、工事開始の30日前までという考え方が出てきます。一方で、一定の建設業や土石採取業の仕事に関する計画届では、仕事の開始日の14日前までとされるものがあります。さらに、重大な労働災害を生ずるおそれがある特に大規模な建設工事では、仕事の開始日の30日前までに厚生労働大臣への届出が必要になる場合もあります。


そのため、実務では「88条申請は30日前」とだけ覚えていると危険です。たしかに、足場や型枠支保工など一定の仮設物や機械等の設置に関しては、30日前という期限が実務上よく登場します。しかし、建設工事計画届として扱うものの中には14日前が基準になるものもあります。逆に、工事の規模や内容によっては30日前の準備が必要になるものもあります。


この違いを判断するには、まず自分が扱っている届出が、機械等や建設物の設置・移転・変更に関するものなのか、一定の建設工事そのものに関するものなのかを分けて考えます。足場の設置、型枠支保工の設置、一定の機械設備の設置などは、設備や仮設物の計画として整理されることが多く、対象に該当する場合は工事開始30日前という期限が基本になります。一方、一定規模以上の建築物や工作物、掘削、橋梁、ずい道、圧気工法、石綿等を扱う一定の作業などでは、工事や作業の種類、規模、危険性に応じて別の計画届として整理されることがあります。


さらに、届出対象に該当するかどうかは、単に工事名だけでは決まりません。高さ、深さ、支間、延長、設置期間、構造、使用する設備、作業方法などの条件が関係します。たとえば足場であれば、すべての足場が当然に同じ届出対象になるわけではなく、足場の種類、高さ、組立てから解体までの期間などを確認する必要があります。現場名や工種名だけで判断せず、実際の計画寸法、設置期間、構造条件まで確認することが重要です。


工期変更時には、この30日前と14日前の違いがさらに問題になります。当初は余裕を持って提出していたとしても、対象作業の開始日が前倒しされると、変更後の開始日から見て必要な日数が足りなくなることがあります。反対に、工期が後ろ倒しになった場合でも、届出書類に記載した工程表や工事期間と実態がずれるため、そのままでよいか、差し替えや説明が必要かを確認する必要があります。


したがって、88条申請の期限判断では、まず届出種類を特定し、その届出に適用される期限が30日前なのか14日前なのかを確認します。そのうえで、提出日と対象作業の開始日を照合し、必要な日数を満たしているかを見ます。提出先も、所轄労働基準監督署長か厚生労働大臣かなど、届出の種類によって異なるため、期限と合わせて確認することが大切です。


期限計算の基準になる着手日とは

88条申請の期限計算で最も重要なのは、「着手日」をどう捉えるかです。工事全体の契約開始日、現場事務所の設置日、資材搬入日、仮囲いの設置日、実際の対象作業の開始日がそれぞれ異なることは珍しくありません。このとき、届出の基準になるのは、原則として届出対象となる仕事や工事に実質的に着手する日です。


たとえば足場に関する届出であれば、単に現場へ資材を運び込む日ではなく、届出対象となる足場の組立てに着手する日が重要になります。型枠支保工であれば、その支保工の組立てに入る日が基準になります。一定の建設工事計画届であれば、本体工事や届出対象となる作業の開始日が問題になります。現場の状況によって判断が分かれることもあるため、迷う場合は管轄窓口に確認することが安全です。


ここで注意したいのは、工程表上の「着工日」と届出上の「開始日」が必ずしも一致しないことです。契約書や社内工程表では、現場乗込み日や準備工の開始日を着工日として扱うことがあります。一方、88条申請では、届出対象となる作業の開始日を基準にする必要があります。社内では着工済みでも、届出対象作業はまだ始まっていない場合もありますし、逆に社内上の本格着工前でも、対象となる仮設物の組立てが始まる場合があります。


期限計算では、開始予定日から30日または14日を戻して考えるのが基本です。日数は暦日で扱うのが一般的ですが、期限ぎりぎりで提出すると、提出方法、受付時間、添付資料の不足、内容確認、補正対応によって実務上の余裕がなくなります。法定期限ぴったりではなく、社内確認や修正対応の余裕を見て前倒しで準備することが望ましいです。


工期変更がある現場では、最初に「変更後の着手日」が何を指しているのかを整理します。工事全体の開始日なのか、足場の組立開始日なのか、対象設備の設置開始日なのか、主要構造部分の変更作業に入る日なのかを明確にします。この整理をしないまま「工期が変わった」とだけ共有されると、88条申請上の期限判断ができません。


現場担当者、施工管理担当者、安全衛生担当者、協力会社の間で着手日の認識がずれていると、提出期限を満たしているつもりでも、実際には対象作業が先に始まってしまうリスクがあります。特に仮設工事は、本体工事の前段階で動き出すため、工事全体の着工日より早く届出期限が問題になることがあります。


工期変更時に最初に確認すべきこと

工期変更が発生したとき、最初に確認すべきことは、変更が「日付だけの変更」なのか、「届出内容そのものに影響する変更」なのかです。単に全体工程が後ろにずれるだけなのか、対象作業の開始日が前倒しされるのか、仮設計画や施工方法が変わるのかによって、対応は大きく異なります。


まず、届出済みか未提出かを確認します。未提出であれば、変更後の対象作業開始日から逆算して、30日前または14日前の期限に間に合うかを判断します。すでに提出済みであれば、提出時の工程表、届出書に記載した工事開始予定日、添付図面、施工方法、安全設備の内容と、変更後の計画を比較します。


次に、変更後の対象作業開始日を確認します。工事全体の工期が変わっても、届出対象作業の開始日が変わらない場合があります。この場合、期限計算そのものは変わらない可能性があります。しかし、工事期間や設置期間が延びることで、届出対象になるかどうかの条件に影響したり、安全計画の内容が変わったりすることがあります。


さらに、変更の理由も確認します。天候、発注者都合、資材納期、近隣調整、設計変更、施工範囲の追加、施工方法の見直しなど、工期変更の理由によって、必要な書類や説明内容が変わります。単なる日程調整であれば工程表の差し替えや補足説明で足りる可能性がありますが、施工範囲や構造に関わる変更であれば、届出内容の再確認が必要になります。


重要なのは、工期変更を工程管理だけの問題として扱わないことです。88条申請では、工程表が添付資料や説明資料として扱われることがあります。工程が変われば、作業順序、同時作業、重機や仮設物の配置、第三者災害防止策、墜落・倒壊防止策などにも影響することがあります。そのため、工期変更時には、工程表だけを更新するのではなく、安全計画との整合を必ず確認します。


実務では、変更が生じた時点で、現場担当者だけで判断せず、安全衛生担当者や書類作成担当者にも早めに共有することが大切です。届出期限は日数で決まるため、数日連絡が遅れるだけで選択肢が狭まります。特に前倒し変更の場合は、変更を決めた日ではなく、変更後の開始日を基準に必要な日数を満たせるかが問題になります。


工期を前倒しする場合の期限判断

工期変更の中で最も注意が必要なのは、対象作業の開始日を前倒しする場合です。前倒しによって、当初は30日前または14日前の期限を満たしていた届出が、変更後の開始日では期限不足になる可能性があるからです。


たとえば、当初の足場組立開始日を基準に30日前までの届出を済ませていたとしても、足場組立を数日から数週間前倒しする場合、提出日から変更後の組立開始日までの日数を改めて確認する必要があります。変更後の開始日から見て30日を確保できていない場合、予定どおり前倒ししてよいかは慎重に確認しなければなりません。


ここでありがちな誤解は、「すでに届出を出しているから、開始日を少し早めても問題ないだろう」という考え方です。88条申請の期限は、届出対象作業の開始日を基準に設定されています。そのため、提出済みであっても、実際の開始日を早めることで必要な事前期間が不足するなら、管轄窓口に相談し、対応を確認する必要があります。


前倒し変更では、工程上の都合だけでなく、届出内容の補正や確認に要する期間も考慮する必要があります。提出書類に不備がある場合、追加説明や図面修正が必要になることがあります。期限ぎりぎりで前倒しを決めると、現場は動きたいのに届出上の整理が追いつかないという状況になりかねません。


前倒し時の実務対応としては、まず変更後の対象作業開始日を確定し、提出済みの届出日から必要日数を満たすか確認します。次に、添付した工程表や施工計画と変更後の内容を比較し、開始日以外に変更があるかを確認します。そのうえで、必要に応じて工程表の差し替え、変更内容の説明、再提出の要否について確認します。


特に、前倒しに伴って仮設物の組立順序が変わる場合、作業範囲が広がる場合、同時作業が増える場合、近接作業や第三者通行への影響が変わる場合は、単なる日付変更にとどまらない可能性があります。この場合は、工程表だけでなく、平面図、立面図、作業手順、安全設備、労働災害防止対策の記載も見直す必要があります。


工期前倒しは発注者や元請の意向で急に決まることもありますが、88条申請の期限は現場都合だけで短縮できるものではありません。前倒しの打診があった時点で、まず届出期限に影響がないかを確認する習慣を持つことが重要です。


工期を後ろ倒しする場合の期限判断

工期を後ろ倒しする場合は、前倒しに比べると期限不足のリスクは小さくなります。すでに当初開始日に対して30日前または14日前の届出を済ませているのであれば、開始日が後ろにずれることで、事前期間そのものは長くなるためです。しかし、だからといって何も確認しなくてよいわけではありません。


後ろ倒しで問題になるのは、届出書類に記載した工事期間や工程表と、実際の工程がずれることです。届出の添付書類として工程表や設置期間を示す資料を提出している場合、対象作業の開始日、終了日、設置期間、作業順序などが変更後の現場実態と合わなくなることがあります。特に足場や支保工などは、設置期間が条件判断に関係することがあるため、期間変更の影響を確認する必要があります。


たとえば、当初は設置期間が短く届出対象外と判断していた仮設物が、工期延長によって一定期間以上設置されることになった場合、届出対象に変わる可能性があります。このようなケースでは、「後ろ倒しだから安全」とは言えません。工期延長によって、届出対象の条件を満たすようになる場合があるためです。


また、後ろ倒しに伴って施工時期が季節的に変わる場合も注意が必要です。夏場、冬場、台風時期、積雪時期、降雨期など、作業環境が変われば、安全対策の内容も変わることがあります。仮設物の存置期間が延びれば、点検、補強、養生、第三者災害防止、飛散防止、墜落防止、倒壊防止などの管理も長期化します。工程表の変更だけでなく、安全計画全体の見直しが必要になる場合があります。


後ろ倒しの場合の基本的な対応は、提出済みの届出内容と変更後の工程を照合し、記載事項に差異があるかを確認することです。差異が軽微で安全計画に影響しない場合でも、管轄窓口に差し替えや連絡が必要か確認しておくと安心です。特に、工事開始予定日や工事落成予定日が届出書に記載されている場合、実態と異なる日付が残ったままになることは避けたいところです。


後ろ倒しでは、社内の工程表だけが更新され、届出担当者に変更が共有されないことがあります。これが後日の書類不整合につながります。現場工程が変わったら、届出済み書類の工程表も見直すというルールを社内で決めておくことが大切です。


工程表だけが変わる場合の注意点

工期変更の中には、届出対象となる仮設物や施工方法は変わらず、工程表だけが変わるケースがあります。この場合でも、工程表は届出内容や安全計画を説明する重要な資料になり得るため、軽く扱うべきではありません。


工程表は、対象作業がいつ始まり、どの期間行われ、どの作業と重なるのかを示す資料です。労働災害を防止するための方法や設備の配置は、工程と密接に関係します。工程が変わると、作業員の動線、重機の配置、資材搬入の時期、足場の組立・解体時期、支保工の設置・撤去時期、近隣や第三者への影響も変わることがあります。


そのため、「工程表だけの変更だから届出とは無関係」と決めつけるのは避けるべきです。工程表の変更が安全計画に影響しないかを確認し、必要に応じて添付資料の差し替えや補足説明を検討します。特に、対象作業の開始日が変わる場合、設置期間が変わる場合、同時作業が増える場合は注意が必要です。


一方で、工程表の細かな表現変更や、届出対象外の作業部分だけの微修正であれば、届出の再提出まで必要ない場合もあります。ここで重要なのは、社内だけで断定せず、変更の程度と安全計画への影響を整理したうえで、必要に応じて管轄窓口に確認することです。


実務で役立つのは、変更前後の工程表を並べて、対象作業の開始日、終了日、設置期間、重複作業、安全対策に関係する作業日を確認する方法です。変更箇所が一目で分かるようにしておけば、管轄窓口への確認や社内説明もしやすくなります。


工程表だけが変わる場合でも、現場では「いつから組み立てるのか」「いつまで設置するのか」「どのタイミングで解体するのか」が安全管理の前提になります。88条申請の目的は、書類を整えることだけではなく、危険性のある作業を事前に計画し、災害を防ぐことです。工程表の変更は、その目的に直結するものとして扱う必要があります。


差し替えや再提出を検討すべきケース

工期変更時に最も判断が難しいのは、資料の差し替え、補正、再提出などが必要になるかどうかです。制度上「変更届」という名称の書類が常に用意されているとは限らず、実務上の扱いは届出の種類や変更内容、管轄窓口の判断によって異なります。すべての変更で必ず再提出が必要とは限りませんが、届出内容の重要な部分が変わる場合は、早めに確認する必要があります。


まず、主要構造部分の変更に当たる可能性がある場合は注意が必要です。足場や支保工などで、構造、支持方法、固定方法、部材構成、荷重条件、設置範囲が大きく変わる場合、当初提出した図面や構造の考え方と異なる計画になります。単なる日程変更ではなく、計画内容の変更として扱うべき可能性があります。


次に、施工方法が変わる場合も重要です。当初はある方法で施工する予定だったものを別の方法に変更する、重機の配置や能力が変わる、作業手順が変わる、仮設設備の配置が変わるといった場合、安全対策も変わることがあります。届出書に添付した工法概要や労働災害防止対策と一致しないなら、書類の見直しが必要です。


また、施工範囲の追加も見落とされがちです。当初は一部範囲だけを対象としていた足場が、追加工事によって別面まで広がる場合や、仮設物の高さ、延長、設置期間が変わる場合は、届出対象条件や計画内容に影響することがあります。小さな追加に見えても、全体として見れば安全計画に影響することがあります。


工期変更によって設置期間が延びる場合も確認が必要です。設置期間が長くなることで、点検頻度や維持管理、補強、気象条件への対応、第三者災害防止策が変わることがあります。また、当初は届出対象外と判断していたものが、期間延長によって届出対象になる可能性もあります。


さらに、提出済み書類の記載事項に明らかな不一致が生じる場合も対応が必要です。工事開始予定日、工事終了予定日、工程表、配置図、仮設計画図、安全対策の記載が現場と違っている状態を放置すると、後で説明が難しくなります。実際の施工と届出書類が一致していることは、現場管理上も重要です。


差し替えや再提出の要否は、工事内容や管轄窓口の判断によって扱いが異なることがあります。したがって、実務上は、変更内容を簡潔に整理し、どの資料のどこが変わるのかを明確にしたうえで、管轄窓口に確認するのが安全です。「変更あり」とだけ伝えるのではなく、開始日、設置期間、構造、工法、範囲、安全対策のどれが変わるのかを説明できるようにしておくと、確認がスムーズです。


休日を挟む場合の実務上の見方

88条申請の期限計算では、休日を挟む場合にも注意が必要です。30日前や14日前という日数は、実務上は暦日で考えるのが基本になります。しかし、実際に書類を提出し、内容を確認してもらう場面では、行政機関の開庁日や電子申請の受付方法、社内承認日、書類修正の時間が関係します。


たとえば、期限日が土日や祝日、年末年始などに重なる場合、窓口での確認や相談ができないことがあります。電子申請を利用できる手続であっても、提出後の確認、補正、問い合わせ対応がすぐに進むとは限りません。そのため、法定期限ぎりぎりを狙うのではなく、直前の開庁日よりもさらに前に提出できるように計画することが実務上は重要です。提出方法や電子申請の対象範囲は変更されることがあるため、最新の案内も確認しておきます。


休日を挟むときに起こりやすいミスは、社内の締切と法定期限を混同することです。現場では「提出期限は月曜日」と認識していても、社内承認者が金曜日まで不在であったり、協力会社から図面が届くのが前営業日の夕方になったりすると、実質的には間に合わないことがあります。88条申請は添付書類の整合確認が重要なため、単独の届出書だけを作成すればよいとは限りません。


また、工期変更が連休前に決まるケースにも注意が必要です。大型連休前後は、現場も協力会社も稼働日が変則的になり、図面修正や確認の段取りが遅れやすくなります。工期を前倒しする場合、連休を挟むことで実質的な準備期間が大きく削られることがあります。


休日を考慮した実務管理では、法定期限とは別に、社内の安全側期限を設定しておくと有効です。たとえば、30日前が法定期限であれば、社内ではさらに数営業日前を提出完了目標にする。14日前が法定期限であれば、対象作業開始の数週間前には届出要否を確定する。このような前倒し管理をしておくことで、急な補正や工程変更にも対応しやすくなります。


88条申請は、期限の日数だけを満たせばよいというより、対象作業の前に安全計画を確認できる状態にしておくことが重要です。休日を挟む場合は、暦日上の期限だけでなく、実際に書類を整え、関係者が確認し、必要な修正を終えるまでの時間を含めて逆算する必要があります。


期限遅れを防ぐための準備手順

88条申請の期限遅れを防ぐには、工事が近づいてから書類を作るのではなく、受注後や施工計画の初期段階で届出要否を確認することが重要です。特に、仮設物や機械設備に関する届出は、本体工事より早い段階で期限が到来することがあります。工事全体の着工日だけを見ていると、足場や支保工の開始日に対する30日前を過ぎてしまうおそれがあります。


まず、工事概要が固まった段階で、88条申請の対象になりそうな作業を洗い出します。対象となる可能性がある仮設物、設備、工法、掘削、解体、建設物の条件を確認し、届出が必要かどうかを早めに判断します。この段階では、確定していない情報があっても構いません。むしろ、未確定事項を明らかにしておくことが期限管理につながります。


次に、対象作業ごとの開始予定日を工程表に落とし込みます。工事全体の着工日ではなく、足場組立開始日、支保工組立開始日、対象設備の設置開始日、対象工事の本体着手日などを個別に確認します。それぞれに30日前または14日前の期限を設定し、社内の提出目標日も合わせて決めます。


書類作成では、届出書だけでなく、工程表、配置図、構造図、作業方法、安全設備、労働災害防止対策、計画作成に参画する者に関する資料など、必要になり得る添付書類を早めに集めます。必要書類は届出の種類によって異なるため、対象となる手続に合わせて確認します。協力会社が作成する図面や計算資料がある場合は、提出期限から逆算して依頼します。協力会社任せにしてしまうと、社内確認や修正の時間が足りなくなることがあります。


また、変更管理のルールも重要です。工程変更、施工範囲変更、仮設計画変更、使用機械変更が発生した場合、誰が届出担当者へ連絡するのかを決めておきます。現場で変更が決まっても、書類担当者に共有されなければ、提出済み内容との不整合に気づけません。


届出後も、提出した書類一式を現場で確認できるように管理しておくことが大切です。最新版の工程表、図面、施工計画、安全対策が現場に共有されていれば、変更が起きたときに差異を確認しやすくなります。古い図面が残っていると、実際の施工と届出内容のどちらが最新なのか分からなくなります。


期限遅れを防ぐうえで、最も効果的なのは、88条申請を工程表の一項目として管理することです。書類作成の開始日、社内確認日、協力会社資料の提出日、管轄窓口への確認日、提出目標日、対象作業開始日を一連の流れとして見える化します。これにより、工期変更があったときも、どの期限に影響するかをすぐに確認できます。


まとめ:88条申請は現場記録と工程管理を早めに固める

88条申請は、「何日前までに出すか」だけを覚えるのではなく、届出種類、対象作業の開始日、工期変更の内容を合わせて判断することが重要です。30日前が基準になる届出もあれば、14日前が基準になる届出もあります。さらに、届出の種類によって提出先も変わるため、期限、提出先、必要書類をセットで確認する必要があります。


特に注意すべきなのは、工期の前倒しです。提出済みであっても、対象作業を早めることで必要な事前期間を満たせなくなる場合があります。後ろ倒しの場合でも、工程表や設置期間、安全計画の整合確認は必要です。工程表だけの変更に見えても、同時作業、仮設物の存置期間、作業順序、安全対策に影響することがあります。


実務担当者は、工事全体の着工日ではなく、届出対象となる作業の着手日を基準に期限を管理することが大切です。足場や支保工などの仮設工事は本体工事より早く動き出すため、届出期限も早く到来します。工期変更が発生した時点で、対象作業の開始日、届出種類、提出済み書類との差異を確認する流れを社内で決めておくと、期限ミスを防ぎやすくなります。


また、88条申請の精度を高めるには、現場の実態を早く正確に把握することも欠かせません。既存構造物の形状、仮設物の設置範囲、作業スペース、搬入動線、周辺との位置関係を曖昧なままにしていると、工程表や図面の修正が後から発生しやすくなります。結果として、提出期限ぎりぎりで変更が生じ、期限判断が難しくなります。


工期変更に強い88条申請管理を行うには、早期の現地確認、正確な現況記録、工程表との連動が重要です。現場の位置や形状を記録し、施工計画や安全対策の根拠を残しておくことで、変更時の判断もスムーズになります。書類作成と現場確認を別々に進めるのではなく、対象作業の開始日、届出期限、最新図面、現況記録を一体で管理し、変更が起きた時点で早めに管轄窓口へ確認できる体制を整えておくことが大切です。


LRTKで現場の測量精度・作業効率を飛躍的に向上

LRTKシリーズは、建設・土木・測量分野における高精度なGNSS測位を実現し、作業時間短縮や生産性の大幅な向上を可能にします。国土交通省が推進するi-Constructionにも対応しており、建設業界のデジタル化促進に最適なソリューションです。

LRTKの詳細については、下記のリンクよりご覧ください。

 

製品に関するご質問やお見積り、導入検討に関するご相談は、

こちらのお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。ぜひLRTKで、貴社の現場を次のステージへと進化させましょう。

bottom of page